口臭がひどいと感じたら口腔外科へ
口臭がひどいなと感じたら、口腔外科
への受診をおすすめします。
診療の流れについてです。
1 予約
はじめに口臭外来を行っている歯科医院を探します。
口臭は病気によって生じることがありますが、口臭
自体は病気ではないので、基本的に自由診療となり
ます。治療費も医院ごとに異なるので、候補がいく
つかある場合は価格面での比較も行いたいところです。
病院を決めたら、予約をとりましょう。医院によっ
ては、予約時に事前審査を行うところもあります。
生活習慣や食生活、口臭が発生する状況や心当たり
の有無などをアンケートに記入します。
口臭原因を突き止めるための大切な資料となるので、
なるべく詳しく書きましょう。
2 診察当日
口臭検査は最も口臭が強い状態、つまり起床直後
の息(モーニングブレス)を測定します。口臭が
強い人でも食後には殺菌作用のある唾液が出て一
時的に口臭が消える可能性があるため、診察当日
は飲食を控えるようにしてください。歯磨きやう
がいもしない状態で病院へ行きます。
(1)問診
まずは、問診です。事前にアンケートなど生活調
査票を書いていない場合は、この段階で記入しま
す。書くのに時間がかかってしまうと検査や治療
の時間が減ってしまうので、診察時間より早めに
病院へ行くように心掛けましょう。
歯科医との問診では、口臭の状況について情報を
共有します。デリケートな問題なので言いづらい
とは思いますが、原因を正確に知るために大切な
ことです。医師に対する嘘や隠し事はやめましょう。
口臭の状態はもちろん、口臭によって生じた日常
生活の変化(人と話すのが怖くなった、陰口を言
われて外出を控えるようになったなど)もしっかり
と伝えてください。
(2)検査
次に、検査を行います。検査内容は歯科医院によ
って異なりますが、代表的なものとして口臭の原
因となる虫歯や歯周病をチェックする「歯科診療」
、ガスセンサーやインキュベーターといった専用
機器を用いた「口臭測定」、医師みずから口臭を
嗅ぐ「官能検査」、唾液の量や抵抗力を調べる
「唾液検査」、そして全身疾患の可能性を検証す
る「尿検査」などがあります。
(3)診断
検査結果を総合して口臭の原因を突き止めます。
病気が原因の場合、最も多いのは虫歯や歯周病
などの歯科疾患ですが、まれに鼻や喉などの耳
鼻科疾患、または糖尿病や癌などの内科疾患の
可能性もあります。
歯科疾患ではなかった場合、精密検査をするた
めにも専門病院を紹介してもらいましょう。
病気が原因ではなく、「唾液の量が少ない」
「歯磨きが不十分で歯垢がたくさん付着してい
る」など、生理的な口臭だった場合は、オーラ
ルケアや生活習慣の指導を行ってくれます。
3 再診
爽やかで臭わない息を目指すために、再診とし
て定期的な治療及びメインテナンスを行います。
治療の流れは初診とほぼ同じです。口臭の再検
査によって、症状が改善されているかどうかを
チェックします。改善までの期間は症状にもよ
りますが、約2~3カ月程度と言われています。
口臭問題の難しさは、自分ではほとんど自覚で
きない点にあります。実際、口臭外来を利用す
る方のなかには、実際は臭いがないにもかかわ
らず「もしかして私は息が臭いのかも?」と
不安に思ってしまう、口臭恐怖症の人も少なく
ありません。 「口臭は気になるけれど、家族や
友人に嗅いでもらうのはちょっと恥ずかしい」
という方は、口臭外来を利用してみてはいかが
でしょうか。
問題がないとわかるだけでも、胸のつかえがと
れてスッキリするはずです。